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大学でのZoomを使った実験ゼミ

春休みですが、新しく上條ゼミに入る新2年生たちとZoomを使った実験ゼミをしました。3月6日にグループLINEを立ち上げ、「写メ付き自己紹介」をした後、春休み中いつでもZoomによる実験ゼミが試行できるようにアプリを入れてもらいました。

 

16時15分~17時15分。ほぼ全部の学生が初Zoomです。自宅からだったりバイトからの帰宅路だったり様ざまな場所から入ってきます。入るのに手間取っている学生には、LINEをベースに学生同士が声かけあったりすることを促します。

 

最初にファシリテーションでよくやるチェックインをしました。「GoodorNew」。最近の出来事の中で「よかったこと・あるいは・新しいこと」を一人ずつ短く話してもらいます。この「声出し」によって双方向的なやりとりの雰囲気づくりができます。

 

ちょっと雰囲気ができたところで「画像共有」機能を使ってゼミの大きな流れ「①肯定ファースト⇒②協働的なリフレクション⇒③共進化」をミニレクチャーします。画面を見せながら話をすることで学生たちの表情がキュッと締まるのがわかります。

 

レクチャー後はグループセッションです。ブレイクアウト機能を使って4人のグループに振り分けます。「簡単な自己紹介後、いま話した『肯定ファースト』についておしゃべりをしてみて下さい。時間は10分です」。「いってらっしゃい!」をします。

 

ディズニーランドのアトラクションでゲストを送り出すお兄さんの気分です。ブレイクアウトルームは「机間指導」(見て回る)こともできますが、彼らに任せることにしました。こんなふうに完全に任せることでグループに自律のきっかけを与えます。

 

9分時点で「あと1分です」というインフォメーションを流しました。10分を終えると、強制的に帰ってくる操作をします。学生たちが満面の笑みでメインルームに返ってきます。わたしは画面に向かって思わず両手を振って「おかえりなさい」をしました。

 

グループごとリストトップの学生に「グループの中でもっとも印象的だったことを自分の実感で一つ選び話をして下さい」とお願いをしました。自己紹介で皆焼き肉好きなことが判明して盛り上がったこと、余った時間で履修が抽選になることが多すぎるという愚痴を言い合ったこと、グループのおしゃべりが肯定ファーストでできたこと。こんな自由度の高い報告をしてもらうことでグループの「集合知」のあり方が見えてきます。

 

ここまでで残り5分!そこでチャットルームを開いてもらって「ゼミの初ミーティングを一文感想文に書いて下さい」と指示しました。予想より書き方が早いです。学生たちが次々とアップする感想をわたしが読みあげて行きます。けっこうな大騒ぎです。

 

オンラインを学ぶのに方法・操作をまず教えるやり方もあると思いますが、こうなふうに実際に使いながら学ぶのがいいかなと思っています。私も『Zoomオンライン革命!』の田原真人さんにそんなふうに教えてもらいました。それが心地よかったです。

 

大学教授